肥厚爪って聞くけれど
高齢者によく見られる分厚く肥厚した爪を一般的に「肥厚爪」と呼ばれていますが、横筋が沢山あり、厚く硬くなるのが「爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう)」と呼びます。
(症状)
・墓の指に比べて伸びが遅い
・爪表面に数本の横筋が現れ、徐々に増える
・徐々に爪が厚くなる
・色は混濁した黄褐色~黒褐色になってくる
・症状が進行すると爪と皮膚の接触面が減り、爪がパカパカ浮いてくる。
・この病気自体に痛みはないが、靴に当たったり、彎曲した爪が近心の足趾や、皮膚に当たり痛みが出ることがある
(原因)
・水虫などの皮膚疾患から
・長期間の局所の物理的圧迫
・全身の要因
・遺伝性の要因
・巻き爪や陥入爪の術後など
発生機序も根本的治療法もハッキリとは解明されきれていません。
この病気の主な症状は「見た目の悪さ」ですので、爪を上手に削っていれば日常生活に差し支えることなく過ごす事が出来ます。
(治療法)
・爪甲部分除去・・・靴にあったって痛い部分の爪の甲を削ったり、切ったりします
・抜爪+テーピング・・・局所麻酔意をして爪を抜き、新しい爪が生えて数か月してからテーピングで半年ほど矯正
・手術(爪床生成術)・・・皮膚に切開を加えて持ち上げた後、爪の下の骨を平らにする手術「指先の盛り上がりの原因が骨にある」と判断された場合
・手術(Zadik方手術)・・・「いっそ爪を生えなくする」という、爪の付け根の皮膚下にある爪を作る細胞「爪母」を取り除く手術
(予防と対策)
原因も様々ですが、一度爪甲鉤彎症になると治療は難しいですので、ハイヒールなどによる圧迫や、合わない靴での長時間の歩行など指先のストレスは避け、二次トラブル(肥厚した爪の圧迫による炎症や感染・潰瘍化など)を予防していきましょう。
二次トラブル防止の為には定期的に爪甲の部分除去をして貰いましょう。
爪白癬で肥厚する場合は爪が脆くなりますが、爪白癬は通常の皮膚の水虫薬では治療できません。
専門医を受診して原因菌をハッキリさせ、爪用のお薬を使いましょう。